【凡人のトリセツ|2】感情に振り回される本当の理由

『感情ヒューリスティック』
情や好き嫌いを基準に意思決定を行う心理現象

好きな人がやっていることは全部良く見えませんか?
逆に、嫌いな人がやってることは全部悪く見えませんか?

人は想像以上に感情に囚われます。

厄介なのが、人間は感情で結論を出して、理性で理由を後付けするんですよ。目的が「感情を満たすこと」になってしまいがちなんです。

 

よく起こるのが、夫婦や親子の関係性です。 

たとえば、子供が何か悪いことをして親が叱るシーン。

子どもを叱る本来の目的は「行動や思考の変容」です。その悪いことを子どもが自らやらなくなるために、親の私は子どもにどう接するべきなのか?を考えるはずですよね。

しかし、ほとんどの親が自分の怒りの感情を満たすために、子どもを怒っています。

自分の感情を満たすことが目的なので、叱り方が威圧的に、かつ投げやりになります。その結果適切な叱り方ができず、子どもの態度や行動は変わりません。それどころか、子どもは親への恐怖心が増え、親は自己嫌悪になりがちです。

世の中の親の怒り方のほとんどは、子どもの将来のためではなく、「親自身の怒りの感情を満たすこと」という目的にすり替わってしまっているんです。しかも、無自覚に。

 

感情が揺れ動く理由は「特定の結果への執着」です。
言い換えれば「期待」とも言えますね。

Aという結果に執着していて、Aという結果にならなかった現実を受けて、感情が揺れるわけです。

さらに、その感情が生まれたことをみんな正当化します。

「怒って当然だ、悲しんで当然だ。なぜなら〜」

こうして感情はさらに強くなり、その感情が思考と行動を生むわけです。

人はなぜ感情の生き物なのか?

その理由は、感情のほうが、理性より圧倒的に“速くて、生存に有利”だったから。

生き残るのに必要なのは、正確さよりもスピードです。

「あの茂みの動きはなんだろう。猛獣かな?いや、風かもしれない。もう少しちゃんと見てみよう…」

なんてやってたら、命がいくつあっても足りません。それが風であれなんであれ、リスクがあればとりあえず避ける。それが生き残るのに一番最適だからなんですよね。

生き残るために、すぐに感情が生まれ、感情に従うプログラムが脳に組み込まれている。だから人は感情に振り回されるんです。感情に抗う方が死ぬ確率が高くなってしまうから。

怒りや悲しみなどのネガティブな感情の影響が強い理由は、感情の理由が生存にまつわることにあります。

 

感情を司るのは、脳の「扁桃体」
理性を司るのは、脳の「前頭前野」

つまり、感情に振り回されないコツはざっくり書くと「前頭前野(思考力)を鍛えましょう。」になります。

アンガーマネジメントに「6秒ルール」というのがあるのは知っている人が多いですよね。

これは「怒りのピークが最初の6秒間である」という心理学的な研究結果に基づいているんですが、別の解釈としては「前頭葉が活発に動き始めるのは怒りのスタートから4~6秒後」というのもあります。

前頭葉が活発に動き始める前に感情に浸ってしまうとブレーキが効かなくなり、感情的な思考と行動につながってしまうわけです。

 

かつ、前頭前野の働きはストレスによって弱まります。

ストレス負荷が高いことで前頭前野の働きが低下し、その結果感情や欲望が抑えられなくなる。

特に長期間の慢性的なストレスは、扁桃体の影響を拡大させつつ、前頭葉の回復機能をも奪っていきます。

だからこそ「ストレス負荷の高い場所に居続けること」は、自分の脳を壊すことに直結するわけです。

職場だろうと、家庭だろうと、ストレス負荷が高いのであれば即座に対策が必要であり、対策でどうにもできないのであればそこから逃げ出さなければいけません。

感情に振り回されない思考力の鍛え方

まず押さえるべきポイントは、感情を否定しないことです。

すべての感情には、それが生まれた理由があります。なんの前触れもなく感情が生まれることはあり得ません。(理由を認識しているかどうかは別の話)

さらに、出た感情はもう出ちゃってるわけで、否定しようがしまいがそこに存在するものです。否定したところ意味がないどころか、さらにその感情が強まるだけです。

なので、まずは自分の感情を認識して、今その感情を持っていることを受け入れてください。

「あっ、今私怒ってるな。」
「私は今悲しいんだ。」

こうやって感情を受け入れることで、ちゃんとその感情と向き合えるようになります。

❌ 負の感情を出さないようにする
⭕️ 負の感情に振り回されないようにする

これが大前提です。

 

その上で具体的な対策をいくつか考えると、 

①「生き残る可能性」を広げておく

先ほど書いたように、感情は生き残るために即座に現れます。これ逆に言えば、「死なない」と確信していれば負の感情は起こりにくくなるわけです。

僕がよく使うのは「まっ、どうせ死なないし。」です。

巷では「死ぬこと以外かすり傷」という言葉がありますが、まさにこれこそが「生き残る可能性を広げる」という思考法なんですよね。

死なないから問題ないんです。

 

② 特定の結果に執着しない

「この結果がいい!」と執着するから、それ以外の結果のときに負の感情に振り回されるんです。

であれば、「どの結果でもいい」というスタンスを持っていれば、執着しないので感情に振り回されなくなります。つまりは「期待をしない」ということですね。

そのためには、まず「自分が執着しているという現実」を認知しないといけません。〇〇すべき、すべきでないという思い込みこそが特定の結果への執着です。

自分がどんなべき思考を持っているか、まずは紙に書き出してみてください。そして、「それは本当にすべき(でない)のか?」を、できれば批判的に捉えて考えてみてください。

 

変数か定数かに振り分ける

この世界には変数と定数があります。ここでの解釈としては、

変数 = 自分の力でどうにかなること
定数 = 自分の力ではどうにもならないこと

わかりやすい例を出すと、「体重」は変数で「身長」が定数です。体重はダイエットをすれば減らせますが、身長を自分で伸ばすことはほぼ不可能ですよね。

ほぼ不可能なことにはエネルギーを使わないようにする。どうせ無理なんだから、と。

という状態を作っておいて、「これは変数か?それとも定数か?」を考えてみてください。

簡単なカテゴリーをお伝えしておくと、「過去」「未来」「他人」「自然現象」は定数なので、気にするだけ無駄です。それよりも、その定数に対して「自分がどう対応するか?」は変数なので、そこを意識してください。

 

④ 代替案を出す

「こっちがいいと思ってたけど、あっちもいいじゃん。」

これが言えるようになると、負の感情に振り回されにくくなります。

寿司かラーメンかの2択になったとき、「寿司が食べたい!」という人は寿司に執着しますが、「寿司もラーメンもどっちも最高!」という人はどちらに転んでも負の感情は生まれません。どっちも最高だからです。

なので、望んでいた方にいかなかった場合は「選ばれた方のメリット」を意識して考えるようにすると、感情に振り回されずに対応できるようになります。

 

⑤ 再解釈をする

出来事に対して「どう解釈したか?」が感情を生み出しています。

「おめでとう」と言われたときに、「皮肉で言ってきた」と解釈したら怒りが湧いてきますよね。でも「祝ってくれた」と解釈したら喜びが湧いてきます。

解釈が感情を作り出す。ただし、この最初の解釈は無意識領域での話なので、一発目からコントロールはできません。

なので、

①感情に気づく
②感情を認める
③解釈を変える

という流れで再解釈するクセをつけてください。

これがクセづけば、感情に浸る前に「解釈を変える思考習慣」がつき、感情に振り回されず適切な行動が取れるようになります。

 

⑥ 理想の自分を基準にする

負の感情が生まれてしまうのは、ほとんどの場合は「今の私だから」です。理想の私なら感情に振り回されません。

なので、「理想の私ならどうするか?」を考えるクセをつけて、そこを基準に思考と行動を作り上げてください。

・理想の私ならこう考える
・理想の私ならこう動く
・理想の私ならこう捉える

とにかく「理想の私なら」を考えるんです。そうすれば、自然と理想の私の解釈、思考、行動が今でもできるようになっていきます。

トレーニングをすれば感情に振り回されなくなる

多くの人が自分の感情に振り回されてストレスを溜めていると思いますが、ちゃんとトレーニングさえすれば感情に振り回されることは格段に減ります。

最低でも3ヶ月、毎日毎日自分の感情を振り返り、その感情を生んだ解釈を捉え、どう解釈すれば良かったかを考え、思い浮かんだ理想の解釈から生まれた思考と行動を実践しまくってください。

 

感情に振り回されやすいのは、生まれ持った性格ではありません。
単なる思考のトレーニング不足です。

 

腐らず、諦めず、毎日自分の感情と向き合って、思考のトレーニングを繰り返してください。体に染み付くまで繰り返してください。

そうすれば、感情に振り回されずに適切な思考と行動が取れるようになり、結果を出せるようになりますから。

 

僕は年に4回、「3ヶ月限定の解釈力コミュニティ」というのをやっています。

もしも感情に振り回される人生を卒業したい、思考力を鍛える環境がほしい、という方がいれば、詳細を貼っておきますので覗いてみてください。

募集は年に4回、各回10名限定になりますので、公式LINEを登録して応募開始をお待ちください。

あわせて読みたい
解釈力コミュニティ - 参加者募集LP セミナー参加者向けの3ヶ月限定コミュニティ参加者募集ランディングページ。セミナーで得た「答え」を3ヶ月で「習得」するための実践の場として、成約率の高いLPを実装。